Kutch WineのJamie Kutch氏はニューヨークでメリルリンチに務めるディーラーでした。ロングアイランドからマンハッタンに通い、日々仕事は激務でストレスにまみれていたと言います。ワインを作ることを仕事にしたいと思うようになり、どうしたものかとKosta BrowneのMichael Browne氏に手紙を書きました。Michaelの返信には「出来るのであれば夢を追いかけるべきだ。さもないと、残りの人生、それを後悔することになる。『人生最大の後悔は やったことに対してではなく、やらなかったことに対してだ。』と言っていた人がいた。」と書かれていました。その言葉に背中を押され、Kutch氏はカリフォルニアに移り住みます。

当初はMichael Browne氏に師事しワインを作り始めました。2005年がファーストヴィンテージでしたが、2005年、2006年はKosta Browneの様な所謂ビッグなピノノワールを作っていました。しかし、自分が作りたいのは食事に合うワインだと思う様になり、アルコール度数を13%以下に抑えたワインを作る様になりました。

カリフォルニアピノノワールの生産者の中に、批評家が良い評価を与えるビッグなワインを作るのではなく、バランスの取れたワインを作ろうと考えるグループができました。”In Pursuit Of Balance”と名乗る32 (2013年11月現在)のワイナリが参加するグループです。Kutch Winesもそのメンバーとなっています。2000年代 Flowersを支えたRoss Cobb氏がワインメーカーを務めるCOBB Family Winesが横綱格とすれば、 Kutch Winesは大関格と言っても良いのではないでしょうか。2013年初には、Kutch McDougall Ranch Pinot Noir 2011がWine Advocateで95 pointsを獲得し、異業種からの転身組ながら、大きな 注目を集める様になっています。 Kutchのワインは、メーリングリストで販売される他、ミシュラン3つ星の ”The French Laundry”等の有名レストランで使用され、一般の市場に出てくることはほとんどありません。




Kutch Sonoma Coast Pinot Noir 2011

75%除梗で作られるワインは、ブラックチェリーやスパイスの香り。他のシングルヴィンヤードに 比べると新しくとも飲み易いワインながら、空気になじむ程に変化を感じさせるワイン。

30%新樽  アルコール度数12.8%
Wine Advocate 90 points



Kutch McDougall Ranch Sonoma Coast Pinot Noir 2010

50%除梗で作られるワイン。最初はまだ閉じているかも知れません。 ラズベリー、チェリーやスパイスの香り。Kutchのワインの中ではタンニンをより感じさせます。

新樽50%  アルコール度数13.85%
Wine Advocate 92 points